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キャロルの日記 / ピアノスタジオ・ジャコメッティ

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15年のNY暮らしの後、結婚を機に東京へ。そしてピアノスタジオ・ジャコメッティを開設。そんなキャロルの普段の生活をリポートします。

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桐朋学園附属音楽教室別科30周年記念

桐朋学園大学は、数ある音楽大学の中でも、入学試験が特殊だと言われています。

と言いますのも、実技試験のレベルが高いのは承知の通りですが、他のソルフェージュや楽典、聴音と言った実現以外の試験のレベルが極めて高い事で有名なのです。
ですから、はっきり言ってしまうと、桐朋学園には実技(楽器が弾ける)だけでは入れません。

ですから桐朋学園を目指すことが決まると、その為の準備をする必要があります。(これは、どこの大学でも同じですね。ですから塾や予備校と言うものに行きます。)
で、桐朋学園を目指す場合には、その「特殊な試験」対策をしてくれる『特別な塾』に行く必要があります。
それが、『桐朋学園大学附属子供の為の音楽教室』です。

桐朋学園は、もともと『音楽教育は幼少の頃から始めるべきだ』と言う斎藤秀雄先生達の理念の下に設立されました。
まず初めに『音楽教室』を作り、そこから桐朋の教育は始まったのです。
一期生には、指揮者の小澤征爾さんなど今も第一線で活躍する方々がいましたよ。

そして、その一期生達が大きくなり「大学がいるぞ」となり、初めは二年制の短大を作ったそうです。そして、その人達が卒業する時になると、「やはり四年制の大学が必要だ」となり、今の『桐朋学園大学』が出来たと言う訳なのです。

話は長くなりましたが、桐朋学園大学出身の人達は、子供の為の音楽教室出身の人達が多いのはその為です。

そんな桐朋学園附属の音楽教室ですが、桐朋学園大学はひとつだけですが、音楽教室は分室という位置づけで、全国何箇所かに存在します。東京にもいくつかありますが、一番大きいのは大学の中で行われている「仙川教室」です。
そして、その「仙川教室」とは別に、実技以外の楽典や聴音やソルフェージュだけを見てくれる音楽教室(桐朋学園の入試対策専門の塾)も同じ仙川にありました。その教室の名称は「別科教室」と言うものでした。
その「別科教室」も今年で30周年を迎えたのですが、この4月より「仙川教室」に合併されることが決まり、「別科教室」はなくなることとなりました。

そして、昨日はその別科教室出身の方々による演奏会が盛大に開催されました。

そして、その別科教室の室長を30年間勤められた三瀬和朗先生も時を同じくして桐朋学園を退官され、そのお祝いも兼ねての会となりました。

三瀬先生は、音楽教室だけでなく、桐朋学園の教授でもあり、長きに亘り指導をされてきました。私達も、高校の1年の時から和声のクラスを4年間びっしりと指導いただきまして、それらが今演奏や指導をする際に役立っております。
和声のクラスとは、作曲の基礎を学ぶクラスですが、それが元となり曲の分析やアナリーゼが出来るようになるのです。曲を深く理解する上では、欠かせない技法です。(数学で言う微分積分とかに当たるのかもしれません)

そんなお世話になった先生が退官と言う事で、私達同級生も先生を囲んで懐かしい話に華を咲かせました。
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追伸ですが、三瀬先生には私達の結婚式にもいらしていただきました。そして、結婚式では先生の作品(ヴァイオリン協奏曲)もBGMで流させていただきました!そんなこともあり、私達は夫くんも同伴で夫婦で参加させていただきましたよ。

そんな訳で、夫婦でお世話になっている三瀬先生なのでした。

三瀬先生、これまで本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞお元気で。


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by karol1 | 2016-03-22 12:59

by キャロル