キャロルの『オペラ・ピアニスト』(リハーサル・ピアニスト)の役というのは、『地味』ですが、とても『重要』です。

『地味』、というのは、本番で演奏をしないから。
観客は私がピアノをそれだけ弾いていることも知る余地がありません。
通し稽古でオペラをはじめから終わりまで弾ききっても、拍手がもらえる訳ではありません。
そういった意味では、ひたすら『地味』です。

『重要』、というのは、ピアニストが居なければリハーサルが始められないし、ピアニストがスムーズに弾けなければ流れが止まってしまいます。
もちろん、プロダクションの中心は『指揮者』であり、指揮者が全てのコントロールをしますが、ピアニストが『支える役』ということになります。


他の『伴奏』に比べて、『オペラ・ピアニスト』がどの様に違うか、と言うと、一番の違いは、『指揮者』が居るか・居ないかです。
『伴奏』は指揮者が居ない分、『自分の耳』で合わせます。
『オペラピアニスト』は指揮者が『絶対』なので、ひたすら指揮者を『見て』、指揮者に『目で合わせます』。

たとえ、指揮者がシンガーと合っていなくても、ピアニストは『指揮者』に合わせ続けなくてはいけないのです。耳で『勝手に』合わせてしまってはいけない、という訳。
というのも、本番はオーケストラが演奏する訳で、オーケストラは個々が勝手に耳でシンガーに合わせてしまっては、オーケストラ自体がばらばらになってしまいます。あくまでシンガーに合わないのは、『指揮者』の責任なのです。

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ここまで聞くと、『指揮者に合わせ続けるだけなら、意外と簡単でない?』、とお思いの方もおいででしょう。

ところが、指揮者を見続けながら弾き続けるというのは、意外とたいへんな作業です。



まずは、楽譜をほとんど暗譜していないと、弾けない!のです。



それから、テンポがいきなり、しかもいきなり!、テンポが急変し続けます。



それから、それから、オペラというのは、楽譜に書いてないのにいきなりフェルマータ(伸ばし続けたり)、リタルダンド(ゆっくりになったり)、アッチェルランド(早くなったり)、とものすごくフリー(自由)なんです。



なので、ものすごく、ものすごく神経を集中させて指揮者のバトン(指揮棒)を見続けていないと(それと呼吸を合わせていないと)、そういった急激な変化を見逃してしまい、ほんの少しでも指揮者のそういった事を見逃してしまうと、ピアノが1拍先に行ってしまったり、1拍遅れてしまったりして、めちゃくちゃになってしまうのです。
たった1拍違っただけでも、それ以上演奏を続けるのは不可能なので、必然的にオペラを止めてしまうことになるのです。



そんな訳で、通し稽古になる頃までには、ピアニストは全ての音を暗譜するだけでなく、全ての細かなマークまで、細部に渡って音楽を覚えておかなければいけません。

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今日のキャロルはダブル・ドレス・リハーサル(2回の通し稽古)で3時間X2回=計6時間弾き続けた訳ですが、神経を集中し続けて指揮者を見続けているので、肉体的に指が疲れるというよりは、集中して&重役を感じて、演奏後はそういった疲れがどっと出ますね。



それから、オーケストラパートを一人で全て弾いているので、大音量で弾き続けることも必要です。ピアニスト的な細かなテクニックを見せるというよりは、もっと骨組みが太く弾いている感じです。だから、指よりも『腕』の方が疲れる様な感じですね。

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オペラ・ピアニストって奥が深いですよね。
まだまだ書き続ければもっともっと出てきますよ。
キャロルのやっている仕事は、そんな感じです。
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by karol1 | 2010-02-28 13:16 | オペラ編 | Comments(0)

オペラ稽古、今日はいよいよ最終の通し稽古(ドレス・リハーサル)がやってきました。

キャロルがこのオペラを弾くのも今日が最後。
来週末から始まる公演は、オーケストラにバトンタッチです。

ダブルキャストなので、キャロルは一人でオペラを2回、弾き通しました。

第一回目の部が終わり、カーテンコールにて出演者が全員集合です。
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キャロルのオペラ・スコア。
オペラは音の数が多いのに加えて、ページ数も多く、スコアーは分厚いです。
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第二回目が終わる頃には、もう真っ暗になっていました。
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ご覧の様に終日弾き続けたキャロルですが、満足感でいっぱいです。

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次号はオペラ・ピアニストってほかの伴奏とどうちがうの?というのを特集してみたいと思います。

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次はいよいよ『カルメン』です!!!
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by karol1 | 2010-02-28 11:40 | オペラ編 | Comments(0)

大雪で学校が臨時休校になると、キャロルにもお休みが出来て、一日中練習できる、という特権がついて来ます。

そういう日は、本当に貴重~!

最近、忙しさの中でなかなか自分の練習時間が満足に取れなくて、お仕事(教師)仕事と、演奏家としての仕事(練習)のバランスの難しさを感じていたところでした。

とは言っても、オペラは大量のスコアを一冊全て弾ききっているし、伴奏の方でも色々と弾いているので、指は良いコンディションなのですが、やはりコンチェルトを仕上げるのは、果てしない・・・

さて、現在取り組んでいる『ショパンのコンチェルト』ですが、かなり良い感じになってきてはいるものの、やはりまだまだ出来上がりの状態にはまだまだの状態で、『もっと練習時間があれば!』という焦りになっていますが、そんな中で、『ベートーベンのピアノコンチェルト第4番』を見てみたのね。(話がちょいと来たので)

この曲、私の大好きな曲で、実は中学時代に繰り返し繰り返し聴いた曲なんですよ。

中学時代はまだ『カセットテープ』で録音したテープで聴いていた時代。(もちろんCDもありましたが、お気に入りをカセットにコピーして聴いていた)。その当時、大好きだった曲が『ベートーベンの4番』と『モーツアルトの第20番』のコンチェルトだったのです!

だから、『モーツアルトの20番』のお話が指揮者から来て、練習を始めたら、本当に手に入り方が滑らかで、まるで昔から弾いてきたみたいに滑らかだったのね。
それと同じで、『ベートーベンの4番』もお話があったので、練習を始めたのだけれど、まるでずっと弾いてきたみたいに滑らかなの!!

ショパンとは何という違い!!!!

もしかしたら、ショパンよりも、ベートーベンの方が先にコンチェルトが実現するかも?


そんな訳で、これからはショパンとベートーベンの両方を暖めていきます!


とは言っても、明日はいよいよ『ドニゼッティのオペラ:ドン・パスクアーレ』の最終稽古。
オペラの全曲を舞台衣装&メイクも全て整えて通しで、全曲を2回、弾いてきます!!

そんな訳で、明日で『ドニゼッティのオペラ』も最終回。がんばろっと。
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by karol1 | 2010-02-27 13:33 | 普通の日記 | Comments(0)

今年は降雪量の多い雪(スノー・ストーム)が何度もアメリカ東海岸を直撃しています。

NYの冬は寒いですが、もっと普段は乾燥していて空っ風の突風が吹いていて気温もさらに低い、というのが通常のNYの冬なのですが、今年はこのように銀世界です。
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そんな訳で、今日はNY中の学校が臨時休校です。

最近、ずっと忙しくしていたので、少しだけ中休み気分でゆっくり出来るかな。


明日はオペラのドレス・リハーサルだけれど、果たして車でたどり着けるのかどうか。。


NYより
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by karol1 | 2010-02-27 02:19 | キャロル邸より | Comments(0)

オペラ・ドニゼッティの『ドン・パスクアーレ』の稽古も終盤になってきました。
と同時に、もう来月から始まる次のオペラ『カルメン!』の予定表が送られてきました。

この『カルメン』は皆さんにもお馴染みの大人気のオペラなので、キャロルも楽しみです。

その代わり、スコアの厚さは尋常ではないの!!!
なんと391ページ。(シャーマー版)

今回の『ドン・パスクアーレ』は231ページ。(リッコルディ版)
前回の『ドン・ジョヴァン二』は300ページ。(シャーマー版)

それにしても、オペラはページ数がとにかく多いです。
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いよいよ今週末&来週末と通し稽古&ドレス・リハーサルが行われるので、キャロルは231ページを弾きとおさねばなりません。またまた練習&練習。ついでにカルメンも始めないと。
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by karol1 | 2010-02-15 06:25 | オペラ編 | Comments(0)

昨夜にオーケストラの演奏会が終了したばかりですが、翌日の今日は『オペラ稽古』でした。

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キャロル、『ソリスト』としてもそうですが、『オーケストラ奏者』としても、そして『オペラ・ピアニスト』としても、『器楽の伴奏者』としても、そして『教師』としても、様々な方面で活動しているのがキャロルです。

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ところで、『レジーナ・オペラ・カンパニー』の模様がなんとTV放送されました。
キャロルが『オペラ・ピアニスト』として所属しているカンパニーです。

キャロルは、全てのプロダクション、毎週土曜日すべてのリハーサルにピアノ伴奏として参加。

もちろん、このTV放送で弾いているピアノは全てキャロルが担当です!!!

放送は英語ですが、出演する歌手の方のインタビューに加え、プロデューサー、演出家、指揮者のインタビューも聞けて、とても興味深いです。出演している皆さんが、このオペラを一緒に作り上げている仲間達です。


どうぞご覧くださいませ☆



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TV放送時のプロダクションの公演はこちら:

撮影:2008年の11月
曲目:ドニゼッティの『ルチア・ディ・ランメルモール』
場所:レジーナ・オペラ@レジーナ・ホール、ブルックリンNY
指揮:ブライアン・ホールマン、レジーナ・オーケストラ


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by karol1 | 2010-02-14 18:26 | オペラ編 | Comments(0)

今日は、いよいよシンフォニー・スペースでの演奏会です。
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開演前の会場の雰囲気ってわくわくしますね。

2階のバルコニー席から。
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楽屋より。
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本当に、素晴らしい演奏会になりました!!

この指揮者は、NYタイムズ紙にも何度も絶賛され、
昨年の夏にはなんとウィーンフィルのレジデンスに選ばれ、
1ヶ月間、ウィーンフィルでリッカルド・ムーティーなどと交流を持ってきた若手実力派なんです。
そのうち、この人自身が、ムーティーのようになるかも?(なんてひそかに思ったり)←本当に
そのくらい”才能”溢れる素晴らしい指揮者なんですよ。


その指揮者のオーバースタイン氏と演奏後の楽屋にて(安堵の笑みです)
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明日は、この指揮者とのオペラ稽古で、また一緒に活動です。(オペラもオーバースタインが指揮)


そんな訳で、お互い音楽家は休みなしだわー


おやすみなさい~
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by karol1 | 2010-02-13 16:06 | コンサート関連 | Comments(0)

大雪の翌日の今日は、晴天のNYです。

仕事も普通どおりに始まりましたよ。

でも昨日は思いがけずに休暇が出来たお陰で、夜のリハーサルまでじっくりと練習が出来たし、
なにしろ、気分的にゆとりが持てたことが大きいかな。
すっかり、リフレッシュできた感じです。
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写真は、今日のドレス・リハーサルでの風景。

会場は、シンフォニー・スペース@Broadway&W95thSt.です。

*水曜:夜:リハーサル (昨夜でした)
*木曜:夜:ドレス・リハーサル (今夜でした)
*金曜:夜:コンサート (明日です)


そんな訳で、明日はコンサートです。
2月12日(金):『リンカーンの誕生201年を祝って』←当日はリンカーンの誕生日
(アンコールではハッピーバースデーソングを演奏する予定)


***難曲のコープランド:アパラチアン・スプリングも、完璧にマスターしました。明日が楽しみ***
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by karol1 | 2010-02-12 13:24 | 仕事/音楽関連 | Comments(0)

〔709〕 おうちより

大雪の為、おうち待機中のキャロルは、午後はタルトを焼いてみました♪

アプリコットとカスタードのタルトです★
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今は、久しぶりにたっぷりと時間が出来て、ゆったりと練習に専念してるところのキャロルです。

うれしいわ♪

***

まだ吹雪は収まりそうもないけれど、夜からはリハーサルに出かけないと。(明後日が本番なものでね)
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by karol1 | 2010-02-11 06:28 | キャロル邸より | Comments(0)

大雪のニューヨーク、すべての学校が閉鎖でビジネスもクローズの銀世界です。
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思いがけずお仕事がお休みになったキャロル。

今日は朝からゆったりとコーヒーを飲み、韓国料理『豆腐チゲ』を作ってみました♪
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最近、韓国料理を習得したくて、試行錯誤の末マスターしたもの。
家で本格韓国風『チゲ』が食べられるなんて。最高です。

あたたまるわ。
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by karol1 | 2010-02-11 02:47 | キャロル邸より | Comments(0)